平成12年度 「大樹通信」巻頭言 |
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平成13年2.3月号巻頭言 園長 高杉美稚子 幼かった子ども達が、巣立ちのときを迎えようとしています。 そこで、今号では、今一度、子育ての基本に立ち返って、昔から言われていた子育てについて考えてみたいと思います。なぜならば、これまでの2年間の大学院で学んできたもののなかで、この言い古された、子育ての基本がいかに大切であるか、その裏づけとなる、アカデミックな学術研究に多数めぐり合い、納得してきたことが多くあったからです。 1、 子どもの良いところをみつけて、ほめてあげましょう。 ① では、おもちゃを放さなくて困っているという事例に当てはめてみましょう。 さて、では、指しゃぶりを止めさせたり、洋服が一人では着れない、トイレットトレーニングが出来ないなどの行動形成はどうしたらいいのでしょうか。 さて、子育ての言い古されたこと、でも、とても大切であることまだまだあります。
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平成12年10月号巻頭言 園長 高杉美稚子 1年の中でも、子ども達の成長の要となる運動会が終了しました。その意義については、今までも、「園通信」や「ママのてまくら」などでお話してきました。さて、この意味ある運動会は、どれだけ子ども達の心に残ってくれるのでしょうか。 では、心に残る原風景はどうしたら残せるのでしょうか? 『作家の三島由紀夫は小説の中で、産湯につかった時の、タライの木目を覚えていると書いています。その真意のほどはともかく、ふつう常人では、生まれて初めて歩いた日の事を記憶にとどめているということはありえないことです。百人ぐらいの人に、一番古い思い出を尋ねても、答えは、大体3歳ころ、せいぜい迷子になったとか、転んでケガをしたとかいった、断片的なエピソードに落ち着いてしまって、それより過去にさかのぼる事はできません。 この事が意味することは何でしょうか。『言葉をもたないと全部忘れてしまう』では、言葉の数の広さと深さが少ない幼児期の原風景はどうしたら残してあげられるのでしょうか。 親が感動しなければ、子どもとの共感は得られません。親の感動があるから、自分の子どもと共感できるし、共感があるから、他の親とも、他の子ども達とも共感でき、そこで自分以外の他人や、我が子以外の子どもも認められるのです。そこに、親自身と子どもの自立(個別性のある共感)があります。真の自立があるところには、人とのあつれきもありません。 では、運動会が終わって、私達大人が為すべき事はなんなのでしょうか。子ども達に、感動したことを伝えることです。子ども達がわかる言葉で、具体的に繰り返しお互いにお話し、感動を再び共にすることが今、まさに為すべき事です。 だから、少なくとも、私達子どもの周りにいる大人(親と教育者)は、いつも新鮮な気持ちで、感動する人でいましょう。プラス思考で、いいところを見出せる人でいましょう。そのこころのゆとりを持ちましょう。優しさを持ちましょう。
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平成12年9月号巻頭言 園長 高杉美稚子 長い、夏休みが終わりました。いかがお過ごしだったでしょうか。今年から、前期後期制と致しましたので、秋休みを10月に3日間頂く関係上、学校より一足早い始業式となりました。 前学期の最後にも、1名の方のご意見でも大切にしたいという思いと、これからの時代は園が目指す教育の方向は、機会あるごとにお話して行くことも大切なのではないかとの思いから、個人面談で気になったご意見にお手紙致しましたが、この新しい保育の試み(ティームティチングやオープンエデュケーション)は、総合的に行事の中で実行するのは、今年からのものもありますが、思考は決して模索の段階ではありません。 が今こそ大切であろうと思います。この吉塚幼稚園独自の教育理念の実現のためには、私も、吉塚幼稚園の職員一同どんな努力もいとわないつもりです。 さて、どんな夏休みをすごされましたか さて、その後、ミスターマックスへ買出しに出かけました。1件目で台数がそろわなかった私は土居店に出かけました。敷地内の道路の右側を歩いていた私は、後ろから来た道路の左側を通行していた車にクラクションを「ブ、ブ、ブ、ブ、ブウ-!!!!」と5回も立て続けに鳴らされてしまいました。すぐには、なぜ鳴らされたのか分からなかったのですが、すぐその先に右手に下りるスロープがあり、少しでも近くの内側に回りこんで行きたいその方には歩行者の私が、邪魔だったようです。しかし、車は左側通行のことを考えれば、大きく回っていくのが常識のはずですが、その方はすれ違いざまに「ばかやろう!」 さて、別の日、今大学生の娘が、ダイエーホークスのチアガールをしているので、応援団の応援団ということになりますか、親ばかでダイエーの応援ではなく娘の応援で初めてドームに野球を観戦をしに出かけました。 そして、娘をビデオに収めた私は、あまり、野球に関心が無いこともあって、会場の人間ウオッチングをするとはなしにはじめていました。 今年の夏は、始業式も早いのとタイムカプセル開封や心理学のトレーナーコース受講など忙しくしておりましたので、あまり本を読むひまが無かったのが残念ですが、それでも、日本の教育と心理学の第一人者、河合 雄先生(京都大学名誉教授、教育学者、数学者、臨床心理学者、哲学者)の本を何冊か読むことが出来ました。その中の一冊にこんなことが書いてありました。 これは、まさしく、私が、園舎を建てることを志した一つの理由でもあります。私は、幼稚園と園児達と一緒にいることが一番の幸せであると。だから幼稚園を園児、保護者、訪れる人全てにとっても、そして私自身が、ここにいてくつろげる、一番幸せな時間が持てる空間にしたいと考えました。それが私の一番の幸せであると思ったからです。その為には、その他の楽しみは全て無くても良いと思いましたし、金銭面を含めて、どんな苦労もなんともないと考えたのでした。
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平成12年7.8月号巻頭言 園長 高杉 美稚子 時の経つのは早いもので、はや夏休みが目の前となりました。前期上半期も「子供たちのより良き成長のために」一生懸命、心をつむいできたつもりではおりますが、私たちが努力する以上に、大人が心を砕く以上に、子供たちの方が成長し、又、子供たちに教えられた年度はじめであった気がしています。 さて、夏休みが近づいてきます。幼児の死亡事故のトップは、水の事故です。ちょっとした油断が死をまねき、ちょっとした原因で、悲劇がおこっています。 夏は、又、夏バテの季節でもあります。
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平成12年6月号巻頭言 園長 高杉美稚子 最近、また、とても凶悪な事件が多発しました。 何かがゆらいできているという、漠然とした不安感があります。では、何をどうして言ったらいいのでしょうか。幼稚園教育では、心の教育を第一に考えながら、集団教育の中での一人一人の子どもの育ちの姿をどう導いていったらいいのか、昼夜を問わず、模索しています。 親子の対話、それも、体を使った対話をする事が、今、とても大事だと私は考えています。 次に、子どもが育つのに、何が大切かというと、自分の人生に対して自信を持つという事です。・ 又、今の若い学生の傾向を見るとき、対面の会話より、携帯電話の方が長時間表情豊かにしゃべっているという現実があります。これは、携帯電話やメールの方が、気が楽だからでしょう。 今までの文化をもう一度見直す時期にきていると思います。そして、この課題は、子どもをとりまく、全ての人が手を繋いで協力してやらないと難しい問題だともいえます。
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平成12年5月号巻頭言 園長 高杉美稚子 昨年度は、吉塚幼稚園の職員心得にもかいているのですが、私のモットーである、どんな小さな事も、そこから学ぶべき事があり、その体験を通して育っていく、どんなつらく、いやな時も、常に冷静に判断し、プラスのエネルギーで前向きに取り組んでいくプラス思考が大切である事を改めて感じた年でありました。 さて、最近の子どもたちを見ていると、集団の遊びをしなくなってきた、現代の子供達に、今、さんま(時間、空間、仲間の3つのま)がないといわれています。 子とは、あそばないで、このお友達と遊びなさい、~~はいいけど~~はダメe t c ーー 私達は、子供の安全や成長を願うあまり、活動を禁止し、指示を多く、与えがちです。 「つぎはどうするの?」と自分で考えないで、すぐ母親に聞いていませんか?質問すらしないで、母親の指示があるまで行動を起こさない子供ではありませんか? 自分達の頭で考え、創造し、その事を友達と協力して行動を起こし、活動をしていく中で、自然と主体性や社会性、自立の心が芽生てきます。
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平成12年4月号巻頭言 園長 高杉美稚子 ご入園、ご進級おめでとうございます。 その為には、どうしたらよいでしょうか。 |